ばぁちゃんの記憶

もうとっくに亡くなっちゃったけど、昔実家に住んでいたころ、

私には『ばぁちゃん』がいた

父の母親

なので、私にとっては『ばぁちゃん』

父母から見たら違うんだろうけど、私にとっては良いばぁちゃんだった

今ゲームしてたら、キャラクターの『おばあちゃん』が出てきて、

あちこちリンクしてたからここに書いてる

手近な『ばぁちゃん』って、やっぱり優しい率が高いんだろうかと思った

うちのばぁちゃんも優しかったよ

思い出すといろんな感情で泣いちゃうんだけど

独りが寂しくて、背中かゆくもないのに、かいて、ってせがんだり

昔話の本を読んでくれたり

深夜映画でホラー系やってると、怖いから一緒に見ようって言ったり

みんな一緒にしてくれた

だけど、ばぁちゃん糖尿で

当時の糖尿って、今よりもっと情報が少なかったような感じがするから

年数進むと、ばぁちゃんはお釜の中のご飯を勝手に食べちゃったりして、

それで母親に怒られてるんだけど、私はそんなばぁちゃんが気の毒で

だから、小学生の私なりに、いろいろ考えて、

お釜をバスタオルでぐるぐる巻きにして、こっそり机の下に隠した

もう亡くなってから何年なんだろう、未だに両親にとっては笑い話で出てくるけど

当時の私は必死だったんだよ

お釜を捨てるわけにもいかない、じゃあ隠そう、って

隠せばばぁちゃんはご飯食べられないけど、怒られもしない、って

優しい、心地よい『おばあちゃん』の手のひら

そこから昔のばぁちゃんの記憶が思い浮かんだ

父にも母にも何も望みはしないけど、死んだらばぁちゃんに会いたいな、

と、ふと思った

ただそれも叶わない話

たぶんばぁちゃんは天国にいるんでしょう

私は地獄まっさかさまだからね

死後に、それもあったらの話だけどね

流行り神2 警視庁怪異事件ファイル(流行り神 the movie 恐怖DVD 同梱)